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省エネ次世代パワー半導体の開発につながる材料シミュレーションとは




第一回Quloud-RSDFT講習会の講師の名古屋大学 未来材料・システム研究所 特任教授の押山淳氏が、文部科学省が主催する「富岳」成果創出加速プログラムに採択されたプロジェクトについてのインタビューの中で、富岳とRSDFT計算の活用により、省エネルギー効率の向上や、効果的なパワー半導体の作成方法ついての重要な情報が得られたことを報告している。MONOist 2023年07月05日 公開 よりhttps://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2306/28/news146.html


採択されたプロジェクト「省エネルギー次世代半導体デバイス開発のための量子論マルチシミュレーション」が目指したのは、日本の企業が世界の揮発性半導体メモリ(DRAM)市場でシェアを失っている一方、パワー半導体デバイスは国内企業が競争力を持っていることに着目し、電力損失が少ないSiC(シリコンカーバイド)やGaN(ガリウムナイトライド)などの新しい半導体材料の開発に計算科学(シミュレーション)を活用することでパワー半導体の発展に貢献することである。


押山教授は、研究にあたり以下の3つの目的を掲げ、目的達成のためにRSDFT計算を使用した。

『1つ目は、「富岳上で、量子論物質計算アプリケーションによる先端的高性能計算(High Performance Computing、HPC)を実行し、省エネルギー次世代半導体材料やそのデバイス界面、薄膜成長表面での科学的性質の解明/予測を行うこと」。

2つ目は、「量子論デバイスシミュレーターにより、省エネルギー/パワーデバイスの性能予測を行い、それと実際のデバイス実験データとの比較検討により、高性能デバイスデザインの提案を行うこと」。

3つ目は、「薄膜成長表面および成長炉ガス相での量子論HPCによる原子反応機構の解明と、成長炉内流体シミュレーションによる温度/分圧分布とを、局所熱平衡概念で結合したマルチスケール量子論エピタキシャル薄膜成長シミュレーションを実行し、高品質薄膜成長技術の進展に資すること」』MONOist より引用 


その結果得られたデータは、効果的なパワー半導体作成方法の構築への糸口となる情報が得られたこと、コストの面でも複数の試作品の作成が可能となり、コスト削減に貢献できること、GaNの結晶成長中に混入する不要な元素を取り込ませない手法を構築するのに有益であることを示している。


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