この度Quemixでは量子コンピュータが計算を行う過程で生じる量子雑音効果(計算誤り又はエラー)を低減することによって量子コンピュータによる計算をより高精度なものにする手法を開発し、論文を発表致しました(https://arxiv.org/abs/2205.13907)。
量子コンピュータは量子雑音に対して脆弱である為、エラーの訂正もしくは低減が大きな研究課題の一つとなっています。弊社では今回、これまでの研究(「二量子系における集団振幅減衰のための量子回路」(https://arxiv.org/pdf/2012.02410.pdf))で得られた知見を活かし、量子雑音効果に伴うエラーを定量的に評価する雑音量子回路群を用いた誤り低減法を開発致しました(図1)。
本手法は、あらゆる種類の量子ハードウェア及び量子アルゴリズムにおいて実装でき、様々な量子雑音に対して対処できるという汎用性を持つことから、信頼性の高い情報処理システムの提供に繋がることが期待されます。
Quemixは量子コンピュータ活用の実現に向け、これからも基盤となるアルゴリズム、ソフトウェアの開発を行って参ります。
図1 雑音量子回路群と本誤り低減手法
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